自転車通勤おじ、脳が壊れ「辛い」「苦しい」という痛覚を喪失、また日光浴のホルモン分泌で開放的に

結論として、自転車旅行によるエンドルフィン分泌と痛覚鈍化の関係は科学的に支持される一方、セロトニンによる極度の開放感については誇張が含まれることがわかりました。

https://www.perplexity.ai/search/zi-zhuan-che-telu-wosuruto-ent-QJe3vPB1TMagClPFFrObNA

自転車通勤を始めた19名の調査では、2カ月後と4カ月後において疲労感はダウンし、爽快感は維持されており、全般的に良い精神状態であることが確認されています。さらに仕事の効率向上やポジティブな心身の変化も報告されています。

https://bike.shimano.com/ja-jp/mindswitch/lab/53/

「脳内麻薬」エンドルフィンの作用メカニズム

エンドルフィンは体内で生成される物質で、運動によって分泌が促進されることが科学的に証明されています。自転車で20分以上走行すると、脳内麻薬と呼ばれるエンドルフィンの分泌が約2倍に増加します。これによりストレスや不安感が軽減され、幸福感や達成感が得られるのです。特にβエンドルフィンは快の感情や幸福感をもたらし、「ランナーズハイ」と呼ばれる多幸感の原因とされています。

エンドルフィンの最も顕著な効果の一つが痛覚の鈍化です。研究によれば、エンドルフィンの鎮痛作用はモルヒネの6倍以上とされており、継続的な自転車走行中に感じられる身体的な苦痛や疲労感を緩和する効果があります。これは長時間の自転車旅行において、疲労や筋肉痛を感じながらも走行を続けられる生理学的基盤となっています。

自転車のような持続的な運動は、ストレス耐性を高める効果もあります。興味深いことに、運動がカラダに与える反応とストレッサーがカラダに与える反応は類似しており、運動によって身体がストレスに対して強くなっていくメカニズムが存在します。持久系の運動には抗不安作用や抗うつ作用があり、運動することでストレス反応が緩和されるのです。

さらに、運動による「できた」という喜びや達成感が自信につながり、日常のストレスが小さく感じられるようになる心理的効果も報告されています。これは長距離の自転車旅行で特に顕著で、日々の走行距離を達成することによる小さな成功体験の積み重ねが精神的な強さを育むのです。

「幸せホルモン」とも呼ばれるセロトニンは、太陽光を浴びることで活性化する神経伝達物質です。セロトニンは2000～3000ルクスほどの強い光を網膜が感じることで活性化します。太陽光は曇りの日でも10000ルクスほどありますが、一般的な家庭用の蛍光灯は500ルクス程度であり、屋外で直接日光を浴びることが効果的です。

屋外での自転車旅行は、自然に太陽光を浴びる機会を増やし、セロトニンの分泌を促進します。太陽光によるセロトニン分泌は精神の安定や睡眠の質の向上に効果があり、さらに自転車のような一定のリズムを刻む運動をすることでその分泌が促進されます。

セロトニンは意欲・向上心を調整し、精神を安定させ、不安を和らげる効果があります。日光浴に加え、自転車のような全身を使うリズム運動を20分ほど行うことで、セロトニンのさらなる活性化につながります。特に起床後1時間以内に15～30分程度のサイクリングが効果的とされていますが、30分を超えるとセロトニン神経が疲れて逆効果となる可能性があるため注意が必要です。

自転車旅行の場合、景色の変化やスピード感といった外からの多様な刺激を受けることで、ドーパミンと呼ばれる幸福感やモチベーションを高める神経伝達物質も分泌されます。この複合効果によって、気分の高揚や開放感が得られると考えられています。