【ドラマ】 『じゃあ、あんたが作ってみろよ』多くの視聴者に刺さる理由 モラハラ男の変化から見えること
2025.11.25 11:55文=もり氏
2025年秋ドラマで最も話題を呼んでいる作品は、原作を谷口菜津子がぶんか社の電子コミック誌「comicタント」で連載中の『じゃあ、あんたが作ってみろよ』だろう。物語は一見するとお似合いの美男美女カップルがまさかの破局を迎える衝撃展開から始まる。
原作の世界観はそのままに、ドラマオリジナルのエピソードも違和感なく盛り込まれた良作として、多くの視聴者の支持を得ている。本記事では、その人気の理由について考察していきたい。
己の傲慢さに気づいたナチュラルボーンモラハラ男の葛藤
物語の主人公、大分県出身の三男坊でやや自意識過剰気味のイケメンエリートサラリーマン海老原勝男(えびはら かつお)31歳。これまで何不自由なく順風満帆のモテ人生を歩んでおり、大学時代に付き合い始めた山岸鮎美(やまぎし あゆみ)とは大学のミス&ミスターに選ばれる程のお似合いカップル。
周囲からも羨望の目で見られ、自分の非など何一つ疑わないまま、きらめく未来に心躍らせ完璧なプロポーズを決めてみせる。しかしながら鮎美からは「ん~無理」という温度差極まりない一発回答。そのまま自分の何がいけなかったのかもよく分からないまま別れを告げられ、うちひしがれる勝男。
しかし勝男は、自身が何の気兼ねもなくナチュラルに鮎美を傷つけてしまうナチュラルボーンモラハラ男であることに後になって気付くことになる。
勝男の好物の筑前煮を甲斐甲斐しく作ってくれる鮎美に対して「全体的におかずが茶色い」だの「1品酸っぱいおかずが欲しかった」だのと何の悪気もなく、むしろ善意のアドバイスのつもりでのたまう始末。
失って初めて自分の過ちに気がついた勝男は、後輩の助言もあり今まで一度も作ったことがない筑前煮づくりに挑戦する。
野菜を包丁で形よく切る大変さ、出汁の準備、落し蓋が必要なことに後で気づいてスマホレシピに文句を言ったり。結局出来上がった筑前煮は茶色も茶色の残念な見た目、当然味も美味しくなかった。
目の前に出された手間暇かかった筑前煮を当たり前のように食べていた自分への後悔と、そんなこれまでの自分を変えたいと本気で涙する勝男の変化がその後の展開で垣間見れることが、多くの視聴者の共感を呼んでいることは間違いないだろう。

後悔と、次に後悔しない為の処方箋的人間ドラマ
引用元: ・【ドラマ】 『じゃあ、あんたが作ってみろよ』多くの視聴者に刺さる理由 モラハラ男の変化から見えること
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