【年内入試】東洋大が全国21会場で基礎学力テスト　「異例」の規模

　高校側には「入試の早期化」に懸念の声もあるが、大学や受験生には利点の多い仕組みという受け止めが広がっているようだ。

　「総合型選抜　基礎学力テスト型入試」を実施する東洋大の白山キャンパス（東京都）では30日、午前8時半の開場と同時に多くの受験生が入っていった。東洋大は、学校推薦型とした昨年は都内や埼玉の3キャンパスと千葉、神奈川会場の首都圏だけだったが、今年は全国21会場に広げた。

東洋大は昨年2万人が志願
　大学によると、昨年は578人の募集に約2万人が志願し、約4200人が合格した。近畿圏など地方からの受験も多かったという。大学ホームページによると、今年は会場によっては出願期間中に定員に達し、別会場を設けた例もあった。

　受験生と会場に一緒に来た保護者の40代男性は「年内に学力テストを経験でき、年明けの別の大学の受験に備えられる」と話した。50代女性は「昨年話題になったので、今年は国公立大学を志望する受験生の併願先となり、合格点が上がりそう」と心配そうにしていた。

　大学入試は、高校や大学の団体でつくる大学入学者選抜協議会が実施要項を決めている。個別学力試験は「2月1日から3月25日」と明記されていたが、今年度実施分から変更。面接や小論文などを組み合わせることを条件に、総合型や学校推薦型の入試でも学力試験ができることになった。ともに、大半が年内に試験がある。

　波紋を広げたのが、多数が志…(以下有料版で，残り1264文字)

朝日新聞　2025年11月30日 10時09分
https://www.asahi.com/articles/ASTCX1TXVTCXUTIL01SM.html?iref=comtop_7_02