今年のベストセラーは「大ピンチ」が席巻　文庫部門は「国宝」が三冠

　出版取次大手の日本出版販売（日販）とトーハンは、今年の年間ベストセラーを発表した。文庫やコミックを除いた総合部門の1位は、日販が4月に刊行された鈴木のりたけさんの絵本「大ピンチずかん3」（小学館）、トーハンは2022、23年に刊行された2冊と合わせて「大ピンチずかん」シリーズ3冊だった。2位は日販、トーハンともに阿部暁子さんの本屋大賞受賞作「カフネ」（講談社）が入った。

　文庫部門では、映画の大ヒットが続く吉田修一さんの小説「国宝」（上・下、朝日文庫）が、日販、トーハンともに1位となった。「国宝」は11月28日発表のオリコン年間文庫ランキングでも上巻が1位、下巻が2位に入り、日販、トーハンと合わせて「三冠」となった。