日程の窮屈さ増す定数削減　「時間切れ」狙う公明　採決強行警戒も

　11月30日深夜。沖縄視察から戻ったばかりの木原稔官房長官や自民の萩生田光一幹事長代行、維新の遠藤敬国対委員長らがひそかに東京都内に集まった。テーマは衆院定数削減法案の落としどころを見いだすことだった。会合は約2時間半に及んだ。

　会合に先立つ同21日、自民と維新は実務者間で、今国会では衆院定数1割削減の大枠を定めた上で、選挙制度の詳細は法施行後1年以内に結論を得ることで合意していた。ただ、維新は結論が得られず定数削減が実現できない事態を警戒。「削減されなければ党がもたない」（維新幹部）として、結論を得られない場合に自動的に比例定数を削減する「期限条項」を設けるべきだと主張してきた。

　深夜の会合で決まったのは、期限条項に盛り込む削減対象に、比例代表だけでなく、小選挙区も組み合わせることだった。比例単独の削減に批判を強める野党側の反発を弱めるのが狙いで、維新幹部は「野党も乗りやすいようにした。あとは定数削減をやるかやらないか、だけだ」と語る。

　ただ、…(以下有料版で，残り844文字)

毎日新聞 2025/12/2 17:15（最終更新 12/2 17:41）
https://mainichi.jp/articles/20251202/k00/00m/010/187000c