【文芸】英国の学者が称賛「池波正太郎の『剣客商売』は、信念と現実の乖離を描く重要作だ」
香港紙の主張「中国でボイコットが起きないのは日本製品が眼中にないから」
サムライは名誉のために生きられるか?
清貧で高潔な若きサムライ、男装して刀を振るう女剣客、浪人。仇討ち、名誉とは言いがたい殺人、さまざまな立場に置かれている愛人たち──池波正太郎(1923?1990年)による人気歴史探偵小説シリーズ『剣客商売』(英訳版のタイトルは『The Samurai Detectives』)の第1巻が、ついに英語で読めるようになった。
この作品は1972?1989年にかけて月刊誌『小説新潮』に連載され、『剣客商売』というタイトルで全16巻が刊行された。池波の三大傑作の一つとされる本作だが、彼の作品が英訳されたのはこれが初めてである。
物語は、貧しいながらも信念を貫く若きサムライ、大治郎の登場から始まる。青空の下、野原でひとり武芸の稽古に励んでいると、巨額の金を差し出す者が現れる。ただし、名誉を犠牲にするのと引き換えに。
ここに本書の核心がある。つまり、武士道への信念を貫くことが、江戸時代の日本に渦巻く誘惑や現実生活と相入れなくなる、その状況が巧みに描かれるのだ。
江戸時代(1603?1868年)として知られるこの時代は、徳川幕府の統治下にあった。2世紀にわたる戦国時代ののちに平穏が訪れ、日本の経済と芸術が栄えた時代である。
『剣客商売』はまさに時宜を得て出版された。「平和な時代に自らの力を持て余すようになったサムライは、どう生きるべきか」──本作の問いは、1970年代の日本においても切実なものだった。
戦敗の動揺、1950年代の戦後復興、そして1960年代の市民騒乱を経た1970年代の日本もまた、国家主義的な軍事社会のその後のあり方と、膨大な数の男性たちをどうしていくべきかという問題に向き合っていたのだ。
そこで出た答えは、あらゆるエネルギーを経済に投入することだった。こうして、日本の覇権的な男性性の新たな象徴となる、企業で働く「日本のサラリーマン」、別名「企業戦士」が生まれた。
Hui-Ying Kerr
12/10(水) 18:03配信 クーリエ・ジャポン
https://news.yahoo.co.jp/articles/01b5d33d42d95c84e8ee6f43cc66912525d9a3c8
日本を代表する作家の一人である池波正太郎。代表作の一つ『剣客商売』の英訳版がついに刊行されたPhoto: 講談社
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引用元: ・【文芸】英国の学者が称賛「池波正太郎の『剣客商売』は、信念と現実の乖離を描く重要作だ」 [シャチ★]
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