日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ 中国の軍備拡大で
日本の防衛省の一部門である防衛装備庁が、無人機を撃墜可能な高出力レーザー兵器を海上試験のため艦艇に搭載中であることを本誌に認めた。
レーザー兵器は、砲弾やミサイルの代わりにエネルギーで目標を攻撃する指向性兵器で、1発あたりのコストが低く、事実上無制限に射撃できる。この特性は、紅海でイエメンのフーシ派からの波状攻撃に直面している米軍の艦船防御手段として有効性を発揮し、注目されている。
日本が艦載レーザー兵器などの新兵器開発を進める背景には、中国による軍備拡大が影響している。9月に北京で実施された軍事訓練公開では、多数の新型兵器が披露されたほか、11月には日本政府が台湾封鎖時の軍事介入に言及し、これを受けて日中関係は一層緊張を深めている。
12月3日にX(旧ツイッター)上で共有された写真には、海上自衛隊の試験艦「あすか」に搭載されたレーザー兵器の試作機が写っている。
日本を取り巻く「一層厳しさを増す安全保障環境」に対応するため、先進的な装備の開発と自衛隊への供給を担う防衛装備庁は、本誌へのコメントで、研究中のこのレーザー兵器を「あすか」に搭載し、将来的な海上照射試験を計画していると述べた。
防衛装備庁の文書によると、このレーザーはすでに地上試験を終え、小型ドローンを撃墜したり、迫撃砲弾の火薬を熱で発火させて迎撃することに成功している。
欧州の海軍専門メディア「ネイバル・ニュース」は、「あすか」搭載のレーザー兵器はこれから破壊力、継続照射能力、目標捕捉・追尾性能、センサー統合、さらに全体的な運用性能などがテストされる可能性があると報じた。
米海軍も2024年10月から、レーザー搭載駆逐艦「プレブル」を日本に前方配備している。この艦の60キロワット級兵器「高出力レーザー・光学妨害・監視一体型システム(HELIOS)」は高速艇や無人機への対処が可能とされているが、防衛装備庁のレーザー兵器はまだ試験段階とはいえ、より厚みのある標的にも対応可能と見られる。
米防衛専門サイト「ザ・ウォーゾーン」は、レーザー兵器は未来的技術とされる一方で、「1回に1目標しか攻撃できない」「目標への長時間照射が必要」といった運用上の制約も指摘している。
ザ・ウォーゾーンはさらに次のように指摘する。
「レーザー兵器の射程は限られており、大気の状態に左右されやすい。また、その構成部品は繊細で、過酷な軍事用途に耐えるための改良が続いている。よって、海上運用であっても当面は、限られた種類の目標に対するポイントディフェンス(局地防御)用途に限られると見られている」
だが、「ネイバル・ニュース」は次のように伝えている。「日本の防衛省は、防衛装備庁の主導のもと、既存の防空システムと比べて低コストの迎撃手段として、高出力レーザー兵器の開発を進めている」
日本が将来的に、艦艇の防御力強化のためにレーザー兵器を本格配備するかどうかは、今後の動向を見守る必要がある。
ニューズウィーク 2025年12月15日(月)15時55分
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2025/12/581611.php
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引用元: ・日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ 中国の軍備拡大で [12/15] [ばーど★]
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