《中国が陥ったマイナスの連鎖》「日本を“反面教師”にしたが…」中国版「失われた30年」が始まった理由
給付という異例の景気対策
2025年は深刻さが浮き彫りとなった1年だった。前年9月の中国共産党中央政治局会議では「困難を正視し、信頼を堅持し、経済政策への責任感と緊迫感を高めなければならない」と、経済低迷を認める文言が盛り込まれ、財政、不動産対策、消費など各方面で怒濤の景気対策へとつながった。財政では5年で10兆元(約200兆円)の借換債を発行、地方政府の隠れ債務を処理する。不動産対策では売れ残った住宅を地方政府が買い取り、低所得者向け住宅として転用する。また、既存の住宅ローン金利を引き下げという救済策もある。消費では自動車からスマートフォンまで幅広い品目への買い換え補助金支給が実施されたほか、消費者金融の金利引き下げまで実施された。
加えて、給付という異例の景気対策も打ち出された。中国共産党は国民への給付には及び腰だ。わかりやすい例がコロナ禍である。日本の特別定額給付金しかり、多くの国々で所得保障が実施されたが中国は例外だ。自助努力で乗り切れという、しばき主義がにじみでる。ところが奨学金や高齢者支援、子ども手当など受給者を限定した方式とはいえ、給付型の対策を拡大している点は注目される。
だが、その成果は思わしくない。不動産市場は今なお下落が続いている。ピークからでは大都市で2〜3割、地方都市だとそれ以上の下落とみられる。中国人は資産の約7割を住宅として保有していただけに、資産の目減りは消費マインドを悪化させ、消費行動にも影響を与えている。その代表例が「平替」(安い商品への切り換え)だ。朝のコーヒーを米スターバックスから中国ブランドに切り換えるといった動きが広がっている。日本のアウトドアブランド「モンベル」が中国で大人気だが、これもより高級な「アークテリクス」の代替品という文脈だ。明日の食事に困るほどに困窮しているわけではないが、じりじりと追い込まれていく。その姿は「失われた30年」の日本と重なる。
消費者の財布のひもが固くなり、需給のバランスが崩れて供給過剰となれば何が起きるのか。そう、デフレだ。23年第2四半期以降、物価の基調を表すGDPデフレーターはマイナスが続く。日本が長いデフレトレンドから脱したタイミングで、入れ替わるように中国がデフレに突入している。
(略)
日本を「反面教師」にしたが
「反面教師・日本」から学び続けた中国だが、成長モデルの転換期を見誤った点では日本と同じ失敗に陥ってしまった。日本も中国もキャッチアップ型経済、すなわち先進国の技術や制度を模倣し、国民の豊かさよりも製造力強化を優先し、輸出を伸ばすモデルで成功した。経済成長が軌道に乗ると、技術力に投資しハイテク国家に変貌した点も共通している。
このキャッチアップ型経済はいつまでも続けることはできない。貿易黒字が増えすぎれば経済摩擦を生む。労働コストの上昇や高齢化は競争力の低迷につながる。日中両国は、適切なタイミングで転換することはできなかった。
いや、状況は中国のほうがより深刻だろう。中国の少子化は日本以上のハイペースで進んでいる。出生数は2016年のピークからほぼ半減した。日本は出生数のピークから半減まで約40年を要したが、中国は10年足らずで半減しているのだ。そのため、2030年代半ば以降は生産年齢人口が崖崩れ的に減少していく。日本は年金など社会保障の整備を成し遂げた後にバブル崩壊を迎えたが、中国は社会保障の整備と経済対策との両面作戦に直面せざるを得ない。
中国はこの難局をテクノロジーで乗り越えようとしている。習近平時代に入ってから、社会課題はテクノロジーで解決できると考えるテック・オプティミズム(技術楽観主義)が目立つ。確かにEV(電気自動車)、AI(人工知能)、ロボット、バイオなどの進歩は目覚ましいが、人口14億人の社会課題を技術だけで解決するとの発想には危険な香りが漂う。
◆このコラムは、政治、経済からスポーツや芸能まで、世の中の事象を幅広く網羅した『 文藝春秋オピニオン 2026年の論点100 』に掲載されています。
高口 康太/ノンフィクション出版
https://news.yahoo.co.jp/articles/482a89e677c81059e163698d478ff7213fedb3b4?page=1
引用元: ・《中国が陥ったマイナスの連鎖》「日本を“反面教師”にしたが…」中国版「失われた30年」が始まった理由 [1/2] [昆虫図鑑★]
しばき隊も日本共産党だよね。共産党としばきという言葉はよく似合うw
政治的 動乱内乱が起きる中国。
The post 《中国が陥ったマイナスの連鎖》「日本を“反面教師”にしたが…」中国版「失われた30年」が始まった理由 first appeared on Tweeter BreakingNews-ツイッ速!.

