【転ばぬ先の杖 帯状疱疹予防のためにワクチン接種を】発症後1カ月くらいしてから起こる神経痛 (激しい痛み)、8年以上にわたって痛みが続く方が2割以上
【転ばぬ先の杖 帯状疱疹予防のためにワクチン接種を】発症後1カ月くらいしてから起こる神経痛 (激しい痛み)、8年以上にわたって痛みが続く方が2割以上
Mさん(56歳、男性)は、「帯状疱疹(ほうしん)後神経痛」で苦しんでおられるお母さん(80歳)の通院に、いつもかいがいしく付き添って来られる。
お母さんは約4カ月前に第4肋間神経(乳首周囲から背中の皮膚の感覚を伝える神経)が支配している部位に「帯状疱疹」(いわゆるヘルペス)を発症された。
お近くの皮膚科から「抗ウイルス薬の投与により皮膚症状は軽快しましたが、痛みが8割ぐらいは残っていると訴えておられます」として、紹介されたのだ。
胸部硬膜外ブロック(脊髄を包んでいる膜の外に薬液を注入する)などを行い、痛みは一番強かった時期の3割程度となって「やれやれ、ひと安心」と胸をなでおろした。
そこで、今度はMさん自身からの相談を受けたのだ。「私もヘルペスって出るんですかねえ?ワクチンがあるって聞いたんやけど」
「そうですね、ヘルペスはワクチンで予防できる病気なんです。56歳であればワクチンの対象ですね」
帯状疱疹は、子供の頃に罹(かか)った「水痘」(水ぼうそう)の原因となったウイルスが体内(神経節)に潜んでいて、数十年後のある日突然、神経の走行に沿って皮膚に水ぶくれと痛みを作る(ウイルスの回帰発症と呼ぶ)病気である。
「水痘に罹ったことがあるかどうかなんて分からへん」とする方が多いが、ほとんどの成人は罹っているんです。
55歳以降で帯状疱疹の発症率は急に上昇し、80歳までに約3人に1人が発症する。この帯状疱疹では、発症後1カ月くらいしてから起こる神経痛(それまでとは性質の異なる激しい痛み)が問題となる。
一旦この神経痛を起こしてしまうとたいへんだ。さまざまな治療法を駆使しても、痛みはなかなか治まってくれないのである。8年以上にわたって痛みが続く方が2割以上、と報告されている。
しかし、朗報がある。この帯状疱疹の発症を抑え込むワクチンがあるのだ。まさに〝転ばぬ先の杖(つえ)〟である。
発症予防のためのワクチンには2つがある。ともに50歳以上の方が対象となる。1つは1974年に大阪大学微生物病研究所で開発され、世界各国で使用されてきた水痘ワクチン(生ワクチン、接種は1回、費用は9千円程度)である。
もう1つのワクチンは海外で開発され、わが国では2020年に発売されたシングリックス(不活性ワクチン、接種は2回、1回2万円程度が必要)である。
なお、これらは自費負担だったが、2025年度から65歳以上(予定)の方では公費負担となる。
これらのことを説明したところ、Mさんは「母が苦しんでいたような厳しい痛みを予防できるんでしょ。銭かねのことを言うてる場合やないわね」とワクチンの接種を申し込まれたのである。
森本昌宏(もりもと・まさひろ)
平成元年、大阪医科大学大学院終了。同大講師などを経て、?年、近畿大学医学部麻酔科教授、?年、大阪なんばクリニック院長、令和6年4月から現職。日本ペインクリニック学会名誉会員。
引用元: ・【転ばぬ先の杖 帯状疱疹予防のためにワクチン接種を】発症後1カ月くらいしてから起こる神経痛 (激しい痛み)、8年以上にわたって痛みが続く方が2割以上
ワクチン接種した方が良いのか?
激痛で2度と罹りたくないわ
予防接種しておこうかと考えたよ
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