【大阪万博】35年前の花博「いのちの塔」は閉鎖・放置で雨漏りがひどい カネがかかりすぎる遺構事業
【大阪万博】35年前の花博「いのちの塔」は閉鎖・放置で雨漏りがひどい カネがかかりすぎる遺構事業
PRESIDENT Online
2025/03/02 9:00
https://president.jp/articles/-/92466
(前略)
■閉幕後の万博レガシーへの不安
リングを完全に残すなら、防火対策などで「300億円程度かかる」(関係者)という声も出ている。それは現実的ではないとして、リングの一部をモニュメントとして残す案も万博関係者らから聞かれる。
大阪市の担当者は「リングをすべて残すなら、関係機関とさらなる調整も必要になる。マスタープランで、リングの活用案をどこまで書き込めるか分からない」と話した。
市は万博が終わる頃、2期開発を担う事業者を募り始め、27年春には万博会場の跡地を引き渡したい考えだ。だが、ある幹部は不安も口にする。
「事業者が見つかるかどうかも、課題になるかもしれない」
会場中心部に約1500本の木を植える「静けさの森」についても、保存を望む声が上がった。来場者の憩いの場となり、弁当を食べても良いという。完成が近づくにつれて多くのトンボが飛ぶなど、生物たちも森に集い始めていた。
静けさの森をデザインした忽那くつな裕樹は24年10月11日、夢洲で報道陣に語った。
「万博協会との約束事としては、(閉幕後に)更地にして返すという話だったが、『そんなことやったら、いのち輝かへんやろ』と。個人的にはこの森をレガシーとして残して、緑が真ん中にある街の未来を描いていくべきだと思っている」
■「お荷物」となった過去のレガシー
ただ、過去の万博のレガシーを残す試みは、成功したとは言いがたい。
1990年に国際花と緑の博覧会(花博)が開かれた鶴見緑地(大阪市鶴見区・守口市)では、展望台を備えた「いのちの塔」(高さ約90メートル)が、緑地運営の「お荷物」になってきた。いのちの塔は2010年、採算が取れずに閉鎖して、その後は放置されている。内部は雨漏りがひどく、エレベーターも故障で動かない。
20年度から公園の管理を請け負う大和リースなどによると、解体には約4億円かかるという。委託した大阪市も「耐震性に問題はないので……」と対応の先送りを続ける。
いのちの塔のそばには、松下電器産業(現パナソニック)の創業者・松下幸之助が花博後に市に寄贈した国際陳列館(花博記念ホール)も残っている。
だがホールの近年の稼働率は、3割に満たない。22年度は25.6%、23年度も29.8%で、ボクシングの試合や地元のカラオケ大会で使われたという。
古くなった空調の設備などは修理しないといけないが、30年以上前につくられた機材なので、部品が手に入らない。機材を交換するには壁やドアを壊す必要もあり、コストは約2億円に上るとされる。
■花博のレガシー遺構にかさむ赤字
数年前には、国際園芸博を27年に開く横浜市の担当者が視察に来て、花博のレガシー遺構の現状などを尋ねて帰ったという。応対した大和リースの社員は「花博後に残った施設には、将来の用途や老朽化対策への考慮が甘かったものもある」と話す。
24年7月に鶴見緑地を訪れた奈良県の男性は印象をこう述べた。
「いくつかの建物は廃墟のようだ。放置期間が長引けば、修理費もかさむ。イベント後の建物の処理は、来年の万博でも問題になるだろう」
大阪市によると、鶴見緑地には花博のレガシー遺構が八つある。産官学でつくる「懇話会」が、花博の開幕直後に保存を市に提言したという。
だが市は社会のニーズの変化などを踏まえ、いのちの塔や花博記念ホールなど6施設について、「利活用が困難な場合は撤去もやむをえない」とする報告書を19年にまとめている。
市はレガシー遺構を含めた鶴見緑地の管理委託料として、年6億円余りを大和リースなどに払っている。事実上、緑地の維持費だ。
大和リースなどは新たな店舗を誘致するなどの集客策で収支の黒字化を狙うが、22年度は約4600万円、23年度も、新設した施設に絡む汚染土の処理費用がかさんで約2億円の赤字に終わった。
引用元: ・【大阪万博】35年前の花博「いのちの塔」は閉鎖・放置で雨漏りがひどい カネがかかりすぎる遺構事業 [七波羅探題★]
1970大阪万博の太陽の塔みたいなの
モリゾーとかつい先日のような気がする
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