【暮らし】蔓延する「謝ったら死ぬ病」 悪いのは私でなく上司、SNSで無様な姿みせられない…
【暮らし】蔓延する「謝ったら死ぬ病」 悪いのは私でなく上司、SNSで無様な姿みせられない…
首都圏のメーカーに勤務する40代の女性は、40代の男性上司からたびたび叱責された。女性が上司の許可なく、独断で他の部署との調整を進め、たびたび仕事を混乱させてきた―との理由だ。上司はこう詰め寄った。
「本来、あなたがやっていることは、部長同士で調整することだ。業務に支障が出るから上司の決裁をもらうようにしてほしい。なぜ注意しても同じことを繰り返すのか」
しかし女性は反論した。「あなたの仕事の進め方が遅いから、こっちが気を利かせて先回りして調整してあげていただけ。そんな言い方ひどいじゃないですか」
口論の末、女性は激高し、トイレに駆け込んだ。バッグに入れていた、せき止め薬や風邪薬などを大量に摂取すると、そのまま床に倒れ、救急車を呼ぶ事態に。大事には至らなかったものの、女性は体調回復後も謝罪の言葉を口にしなかったという。
この女性社員の相談に応じた心理カウンセラーの小日向るり子さんは、女性の一連の行動について「謝ったら死ぬ病」の可能性を指摘。「女性の中では『悪いのは私を精神的に追い込んだ上司。私は悪くない』という心境だから、謝罪しなかったのだろう」と分析する。
小日向さんによると、同じようなケースの相談が近年増えている。互いに謝罪しないため、両者の調整を図る人事異動担当者の負担が増える事例もあるという。
「謝ったら死ぬ病」の広がりはSNSの普及が一因と指摘するのは、ネット事情に詳しい編集者の中川淳一郎さんだ。「もともと謝ることができない人は存在したが、SNSの普及で一般の人にも広がるようになった」
互いに顏がみえないSNS上では、トラブルが発生しても、自分のフォロワーに「謝罪するというぶざまな姿をみせたくないと思い、引くに引けなくなる」(中川さん)からだ。
特に、SNSを駆使する若年層を中心にこうした傾向が広がっているという。中川さんは「現代社会は最近の若者をデジタルネーティブともてはやしている。そんな若者からしてみれば、年長者と年少者の間で守るべき社会的な秩序の『長幼の序』はなく、今や中高年は老害扱いされることもある」と指摘する。
さらに、こう続ける。「デジタルネーティブの若者の中には、自分の方がSNS上でフォロワーが多いし、仕事も効率的にできることを理由に、自分よりデジタルスキルの低い、いわばデジタル弱者の先輩や上司を見下す傾向が強い。だから、そんな先輩や上司に仕事関係で叱責されることに納得せず、謝罪を拒否する若者が増えているのかもしれない」と話す。
続きはこちら
https://www.sankei.com/article/20250311-7WLCBHMV35DJHPYGRNQ4SLTTRU/
引用元: ・【暮らし】蔓延する「謝ったら死ぬ病」 悪いのは私でなく上司、SNSで無様な姿みせられない…
The post 【暮らし】蔓延する「謝ったら死ぬ病」 悪いのは私でなく上司、SNSで無様な姿みせられない… first appeared on TweeterBreakingNews-ツイッ速!.