【大阪万博】海外館は食で魅了　韓国館は｢オニャンプルコギ｣

韓国館に併設するレストランでは、各地の特徴ある料理「八道料理」を提供する。参鶏湯（サムゲタン）などのほか、スモーク風に炭火で網焼きする「彦陽（オニャン）プルコギ」といった日本人になじみの薄いメニューもそろえて、韓国の食文化への理解を深めてもらうねらいだ。

スイス館では大きなチーズ塊の断面をヒーターなどで熱して、溶けた部分を削りながら食す、「ラクレット」を提供。ロボットが盛り付ける趣向を検討しているという。

ハンガリー館ではワインをソーダで割った「フルッチ」を紹介する。日本でいう「酎ハイ」のハンガリー版。炭酸水を手軽につくる「ソーダサイホン」を発明したハンガリー人が、友人たちに振る舞ったことから広がったとされる。

海外館では10日時点で、参加国が自前で建てる「タイプA」の全42館（47カ国）のうち、アイルランド、フィリピン、韓国、オーストラリア、ブルガリア、オランダ、マレーシア、ハンガリーの8館の建設が完了した。1つの施設に複数の国が入居する「タイプB」と複数国が共同利用する「タイプC」については完成ずみだ。

「多文化共生」も今回の万博のテーマの一つだ。ウクライナ戦争をはじめ世界各地で紛争が相次いでいる。さらに保護主義の台頭もあり、世界が分断することへの危機感は強まっている。食や文化を通じて、国や地域の違いを越えた相互理解を深める好機とできるかが、万博の成否のカギを握る。

2025年3月13日 18:36 (2025年3月13日 19:08更新)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF04CF60U5A300C2000000/

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