【埼玉】クルド人が暮らす川口はいま 届き始めた「不安」と大野知事の葛藤
朝日新聞
日本に暮らす外国人への差別や偏見をあおる言説が拡散し、排外主義的な空気が強まっている。外国人をめぐり市民には「不安」も広がっているという。そうした風潮の起点の一つといえるのが、トルコ国籍のクルド人が多く住む埼玉県川口市やその周辺だ。対応に追われる知事、地域住民、クルド人、それぞれの目線から考えたい。ネット空間で、くらしの現場で、いま何が起きているのか。
意外に思えた要望
「このままでは、よくないね」
埼玉県の大野元裕知事が、周囲にそうつぶやき始めたのは今春だった。
数カ月が過ぎ、大野知事は8月、短期滞在のトルコ籍の人がビザなしで入国できるのを止めるよう、外務省に要望した。
クルド人は独自の言語と文化をもつ民族で、トルコやイラク、シリアやイランにまたがる一帯に多く住む。推定人口は3千万人。各国では少数派で、差別や弾圧を受けてきた。
2023年春ごろ、あふれ始めた言葉
「クルド人は追い出せ」。インターネット上にそんな言葉があふれ始めたのは2023年春ごろ。7月には川口市内でクルド人同士の切りつけ事件(殺人未遂などの容疑で7人逮捕、いずれも不起訴処分)が起き、報道後には「クルド人は犯罪集団」といった投稿も広まった。
大野知事は中東諸国の日本大使館で長く働いた後、中東の研究者として大学で教えた。参院議員を経て、19年に知事に転身している。
データやファクト(事実)に基づく言動を信条とする政治家――。側近の県幹部はそう感じているからこそ、大野知事の要望が意外に思えた。知事が理由に挙げたのが、住民から寄せられる根拠がはっきりしない「不安」だったからだ。
「フィクション的だが、不安はある」
大野知事は朝日新聞の取材に対し、県に寄せられた外国人や治安に関する意見や苦情を引き合いに、こう強調した。
「地域の不安があおられている状況がある」
知事宛てに届く「外国人によって治安が悪化している」「不法滞在の外国人を強制送還すべきだ」といった意見や苦情は23年から増え始め、24年は前年の1.2倍にあたる446件が寄せられていた。
クルド人がいることで治安は悪くなっているのか。大野知事は「ファクトとして(治安悪化の)データは出てきてはいない」とも明言した。
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引用元: ・【埼玉】クルド人が暮らす川口はいま 届き始めた「不安」と大野知事の葛藤 [ぐれ★]
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