日本を戦争に向かわせた真の意味での「戦犯」、濱口雄幸を〇した鳩山一郎・犬養毅
日本を戦争に向かわせた野党の「与党攻撃」とは?『鳩山一郎回顧録』から消された“あってはならない”史実
12/26(金) 7:00配信
● 野党の役割「政府の政策監視」が 政治を良からぬ方向に…
最初に断っておくが、本稿は特定の政党の是非を問うものではない。野党になればどんな政党も陥る可能性のある失敗について述べるものである。
戦前も戦後も、あるいは自由選挙が行われる国においては、野党は政府の政策を監視し、間違いがあれば指摘するという役割がある。
そして、政府与党を攻撃することで有権者にアピールし、選挙での勝利を目指すのは当たり前の話で、それ自体は批難すべきことではない。政党は自分の政策を持っている。それを実現する確実な方法は、選挙に勝って政権を担うことだからである。
しかし、政府への攻撃(質問)がときに政治を悪い方向に動かすことがある。その例が、1930(昭和5)年に起きた「統帥権干犯問題」である。
https://news.yahoo.co.jp/articles/38181596c6801a8361efe947ce69ca5537d92170
引用元: ・日本を戦争に向かわせた真の意味での「戦犯」、濱口雄幸を殺した鳩山一郎・犬養毅 [158879285]
● 軍縮反対派の「統帥権干犯」に 率先して同調した“政友会のプリンス”
他方、当時の国会では、とんでもないことが起きていた。
軍縮反対派の軍人たちが持ち出したのは、「統帥権干犯」という理屈だった。縮めて言えば、「海軍の艦艇量を決めるのは、天皇が持つ権限(統帥権)で、政府には艦艇量決定の権限がない」というもの。
法律解釈はやや煩雑な説明になるので、ここでは省く。要は海軍の一部が当時の濱口雄幸内閣に対して、「艦艇量決定の権限もないのに、勝手に軍縮条約を締結したのはけしからん」と言って攻撃したのである。
海軍軍人の一部が軍縮に嫌悪感を持つのは、感情としてわからないでもない。ところが、国会で野党もこれに乗って政府攻撃をしたのだ。
当時は民政党内閣で、野党は政友会。野党・政友会はなんと、条約反対派の軍人が主張する「統帥権干犯」を持ち出して政府を徹底攻撃した。
野党・政友会は、軍のお先棒をかついだのである。
その先頭に立った政治家の一人が、鳩山一郎。彼は戦後総理大臣になるが、戦前から政界で実力者として頭角を現わし、当時は「政友会のプリンス」と言われた。
● 軍縮賛成なのに軍縮反対? 信念も国の将来も二の次に
鳩山は言う。
「用兵と国防の計画を立てるということが、憲法第十一條の統帥権の作用であるかどうかということを考えますれば、憲法第十一條の作用の中にあるということは議論はないのである」
つまり憲法上、軍縮は天皇の権限である統帥権の中に含まれているから、政府が勝手に軍縮条約を結ぶことは認められない、と、軍縮反対派軍人と同じ主張を繰り広げた。
ここで疑問が出てこよう。鳩山一郎というのは軍べったりの政治家で、軍部強硬派の言いなりだったのか?
違う。鳩山は親軍的なポーズをとることもあるが、軍縮に反対ではなかった。党内の軍部迎合派と真っ向から対立し、のちの大政翼賛会には否定的で、終戦工作にも関わっている。
鳩山が軍部べったりでなかったのは、「鳩山は自由主義者だ」と右翼から攻撃を受けていたことが何よりの証拠となろう。
何が言いたいのかというと、鳩山は「自分の信条=軍縮賛成」とは反対の主張をして政府攻撃をした、ということを指摘したいのである。鳩山は政権を奪うために自分の信念も、国の将来も二の次にしたのである。
濱口雄幸首相は、折からの世界恐慌も重なって政治的なダメージを受け、蔵相の井上準之助と前後してテロに遭った。井上は即死、濱口は襲撃時の傷がもとで9カ月後に亡くなる。
濱口内閣の後、同じ民政党の第二次若槻内閣が短期間あり、その後ついに政友会は念願叶って政権復帰し、犬養毅が首相となった。
濱口内閣を攻撃して止まなかった政友会の犬養も、軍事費には厳しい態度で臨んだ。そのせいもあって、犬養は5.15事件で暗殺されてしまうのである。
● 『鳩山一郎回顧録』に出てこない 「ロンドン軍縮条約」の文字
鳩山一郎には、回顧録がある(『鳩山一郎回顧録』)。驚くべし。この本の中には、濱口雄幸の「は」の字も、ロンドン軍縮条約についても、まったく、一言も、そんなことはなかったかのように、出てこない。本の序には、
「少しでも飾ってやれとか、隠してやりたいとかいう考えすら、毛ほどもなかったことを、自ら顧みて誇りに思っている」
と、臆面もなく書いている。自らの失敗を正直に吐露して反省し、それを後世のための教科書とすることが、真に誇るべき態度ではないのか。
鳩山はまるで言い訳のように「(本の)内容は終戦後のこと」に特化したとわざわざ書いている。
戦前の自分の言動には、触れたくないのである。
「軍部の独裁が日本を戦争の道に進ませた」というが、そこには、鳩山のような政治家たちの政治的自滅行為も付加されるべきではなかろうか。
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