
「広告が効かない」のではなく、広告を扱う側の“OS”(組織や仕組み)が旧態依然のままであるために成果が出にくくなっている──MarkeZineで始まった横山隆治氏の新連載は、こうした視点から日本の広告業界の変遷と今後のアップデート点を提示します。クリエイターや配信者にも関係する示唆が多く含まれています。
横山氏は、デジタルやAI、SNSを単なるツール(アプリ)として導入するだけでは不十分で、組織の「見えない基本設計」つまりOSを更新する必要があると主張しています(出典:MarkeZine)。広告会社が過去に築いてきた業務分担や評価軸がそのまま残ると、新しい手法は組織内で十分に機能しないと論じられています。
配信者やインフルエンサーの側から見ると、これはプラットフォームとクリエイターをつなぐ“インフラ”の見直しが進むことを意味します。アルゴリズムや収益分配、キャンペーン設計などが旧来の前提に基づくままだと、期待した効果が得られにくくなる可能性があるためです。
変化の背景とOSという視点
ここ数年で広告を取り巻く外部環境は急速に変化しました。プライバシー規制の強化、ファーストパーティデータの重要性、AIの活用拡大、そしてSNS固有のクリエイティブ文化の台頭。横山氏はこれらを「アプリ」の進化と捉え、その上で組織のOSが追随していない点を問題視しています。
重要なのは、ツールを入れ替えるだけでなく、意思決定のプロセス、スキルセット、報酬や評価の設計を見直すことだと述べています。これが刷新されないと、個々の施策は断片的に終わりやすく、持続的な成果につながりにくいとの指摘です。
配信者・プラットフォームへの示唆
配信者にとっての示唆は、単に新しいフォーマットやAIツールを試すだけでなく、コラボ相手や運営側との契約・評価軸を見直す必要がある点です。たとえば、短期的な再生数だけでなく、ファンの継続率やデータ活用による価値をどう測るかといった議論が重要になってきます。
プラットフォーム運営側は、アルゴリズムや収益化モデル、APIや分析ツールの提供を通じてクリエイターを支える設計を求められます。横山氏の主張は、組織内部の働き方改革や報酬体系の再構築が、結果的により良いクリエイター・プラットフォーム関係を生むという点で、実務に直結する示唆を与えてくれます。
