「日本が嫌なら帰れ」…ネット上で“外国人観光客排斥論”が増える背景にある江戸時代の国民性
「日本が嫌なら帰れ」…ネット上で“外国人観光客排斥論”が増える背景にある江戸時代の国民性
それを原文のまま紹介するのは控えるが、ニュアンスだけを要約してみると、以下のような具合だ。
「日本は外国人観光客がいなくてもなんとでもなる。無礼な奴は母国に帰れ」
「外国人観光客は日本を観光でしか経済が成り立たない発展途上国だと見下している」
「主要駅は横柄な外国人観光客ばかりなので家から出られない」
「観光地はマナーの悪い外国人だらけで、日本人観光客には迷惑。行列に並ばず横入りしたり食事中も店内を大きな声で喋りながらウロウロ歩き回って写真を撮りまくったり、路上喫煙やゴミのポイ捨ても目立つ」
オランダの政治学者であるカレル・ヴァン・ウォルフレンが1994年に出版した『人間を幸福にしない日本というシステム』が33万部のベストセラーになるなど、昭和の日本人は外国人、特に欧米人による批判的な“日本論”に耳を傾け、我が身を省みる傾向があった。
ところが現在は、外国人観光客が「もっと日本で英語を話す人が増えれば、もっと観光が楽しくなる」と提言したことがニュースになるだけで、たちまちSNSには「日本に文句があるなら旅行を中止して国に帰れ」といった批判が殺到してしまう。なぜ、これほどまで外国人観光客に対して排斥的な言説が増えているのか。“ネット論壇”に詳しい編集者が言う。
「アメリカの文化人類学者であるルース・ベネディクトが執筆した『菊と刀』は1946年に出版され、外国人による日本人論の嚆矢(こうし)として高く評価されました。以来、欧米人による日本人論は人気を呼び、実は日本人が執筆したとのうわさが流れたものさえありました。その一方で『脱亜入欧』という言葉がありますが、日本人と同じアジア人、特に中国人や韓国人の日本批判には耳を貸さない傾向もありました。ところが最近のSNSを見ると、欧米人でもアジア人でも、外国人観光客が日本に否定的な指摘を行うと、国籍を問わず一律に炎上する傾向が認められます」
■外国人排斥に潜む“被害者意識”
今年1月に出版された『ニセコ化するニッポン』(KADOKAWA)はオーバーツーリズムに揺れる日本の姿を丁寧な取材と考察で描き出している。
著者の谷頭和希(たにがしら・かずき)氏は、外国人排斥の言説があふれる現状をどう受け止めているのか。谷頭氏はこう指摘する。
「今、外国人観光客の約70%が渋谷を訪れるとの調査結果があります。単純計算すると2024年に約2500万人の外国人観光客が渋谷を訪れたことになります。
(略)
■「幕末の日本人のように、海外での実体験に乏しい」
谷頭氏も同じ問題点を挙げ、「幕末期の日本人のように、海外での実体験に乏しく、観念的な外国人を心に描いて“攘夷”を議論している」と指摘する。
外国人観光客に対する攻撃的なネット言説に、私たちはどう対処したらいいのか、谷頭氏は「まずはありのままに受け止めることです」と言う。
「外国人観光客の増加で恩恵を得ている日本人と、そうではない日本人に分断されています。分断が排他的なネット言説に影響を与えているわけですが、変に封じ込めようとすると余計に投稿が過激化してしまう懸念があります。まずは冷静に距離を取れば、必ず観光地から現実的な解が提案されるはずです」
西川准教授は「今こそ根源的な議論が求められている」と話す。
「観光立国が宣言されたのは2003年、小泉内閣の時でした。率直に言って『経済成長』や『地域活性化』といったソロバン勘定だけが重視され、『なぜ日本人は外国人観光客におもてなしをする必要があるのか』という根源的な論点はなおざりにされてきました。しかも外国人観光客が落とすお金も日本人全員の懐を潤すわけではなく、これも排斥的な言説が増えたと考えられます。例えば外国人観光客が日本に感動して帰国すれば、日本の対外的なイメージは上昇するはずです。しかし、そうした視点の議論は少ない。政府は『なぜインバウンド観光の促進が日本に必要なのか』について丁寧な説明を行うべきでしょう」
日本が真の観光立国を目指すのならば、国民の意識も成熟する必要があるだろう。
以下全文はソース先で
AERA dot.2025/02/20/ 06:30 井荻稔
https://dot.asahi.com/articles/-/250719?page=1
引用元: ・「日本が嫌なら帰れ」…ネット上で“外国人観光客排斥論”が増える背景にある江戸時代の国民性 [2/20] [ばーど★]
なぜなら観光客は必ず国に帰るから
国に帰れと言われてるのは不法移民
特亜人に対して印象悪いのよね
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