エプスタイン文書　ミック・ジャガー、マイケル・ジャクソン、ナオミ・キャンベル、トランプ…

　米司法省は２７日夜（日本時間２８日）、富と権力を使い、少女らへの性的虐待を繰り返していたとされる実業家のジェフリー・エプスタイン元被告に関する捜査文書の第１弾を公開した。その中には連絡先リストや搭乗したフライト履歴、当局が収集してきた多数の証拠が含まれているという。

　米紙ニューヨーク・ポストによると、公開された約２００ページにわたる文書のうち、連絡先リストにはローリング・ストーンズのミック・ジャガーや故マイケル・ジャン、米俳優アレック・ボールドウィン、クオモ元ニューヨーク州知事、スーパーモデルのナオミ・キャンベル、米ロック歌手コートニー・ラブなど、有名人の名前が並んでいた。

　他にも、複数の女優らに対する性的暴行で有罪となった元大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタイン服役囚の弟で、自身も映画プロデューサーのボブ・ワインスタイン氏や米俳優ダスティン・ホフマン、トランプ米大統領の元妻の故イヴァンカ・トランプさんと長女のイヴァンカ・トランプ氏、故テッド・ケネディ上院議員ら多くの大物政治家や実業家の名前もあった。トランプ大統領の名前はなかった。

　ただ、ポスト紙によると、同リストはエプスタイン元被告が斡旋し、少女買春に関与したとされる〝顧客リスト〟ではなく、元被告の広い人脈を改めて示したもので、エプスタイン事件の公判や漏洩文書ですでに報じられた名前が大部分だった。

　エプスタイン元被告は自身が所有するカリブ海のリゾート島などを使い、未成年女性らを性的に虐待していた容疑で２０１９年７月に逮捕・起訴された。その顧客リストにはチャールズ英国王の弟アンドルー王子ら、交友があった多くの著名人が含まれていたとされる。元被告は同年８月、拘留中に自殺した。