「ジョジョ」の原点、荒木飛呂彦の初期作品『魔少年ビーティー』『バオー来訪者』の尖りすぎていた言葉のセンス
2025.09.14荒木飛呂彦の代表作「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズ第7部『スティール・ボール・ラン』のアニメ化が今年4月に発表。9月23日には情報解禁イベントも予定されている。
累計発行部数はシリーズ全体で1億冊を突破。連載開始から30年以上にわたって幅広い世代から愛されている作品であることから、そのアニメ化発表は強い注目を集めている。そんな「ジョジョ」シリーズが長きにわたって熱狂的に支持されてきた源流を探るならば、必ず辿り着くべき原点がある。すなわち荒木飛呂彦の連載デビュー作『魔少年ビーティー』と、その後に続くSFバトル短期連載『バオー来訪者』だ。
『魔少年ビーティー』は、1983年に「週刊少年ジャンプ」にて荒木がプロとしての連載作品を初めて世に出した作品である。今作の最大の特徴といえば、ストーリーの語り手が主人公ではなく友人・麦刈公一の視点になっている点だろう。読者は常に公一の語りを通じてビーティーの奇行と頭脳戦を目撃することになる。この“友人視点”はのちの『ジョジョ』におけるスピードワゴンやナレーションの役割に先駆けるもので、読者に一歩引いた立場から事件を観察させる効果を持っている。
物語は転校生のビーティーと公一が出会うところから始まる。「僕が初めてその少年に会ったのは、13日の金曜日、13時13分であった」と公一は語り、学校の校長室の場所を聞かれて案内した先で、急に苦しみ始めるビーティーに驚き心配して駆け寄ると、「フフーン」と不敵に笑って手品を披露する。初対面から仕掛けてくるこのインパクト。13日の金曜日と分刻みで覚えているというツッコミを吹き飛ばす衝撃であり、読者は一気にビーティーのペースに引きずり込まれる。ここで鳴り響く「ドジャーン」の効果音はすでにジョジョ的で、後年の「ゴゴゴゴ」や「ドドドド」と同系統の圧を感じさせる演出だ。荒木はこの時点で効果音による感情操作を完全に掴んでいるのである。
さらに、ビーティーが悪知恵の回る「マナブ」に賭けを挑まれたシーンでは、「どっちの飴にアリが寄ってくるか」で勝負する奇妙なゲームが展開。この場面は『ジョジョ』第三部のダービー兄戦での「どっちの肉(魚のくんせい)を猫が食べるか」の勝負を連想させる。しかも、勝負後の「イカサマを見抜けなかった人間の負け」という言い回しや「グッド!」という決め台詞までほぼ原型が登場しており、荒木作品のモチーフがこの時点ですでに形成されていることがわかる。ビーティーが痛快な逆転劇を見せる一連の展開は、トリックのすべてがしっかりと解説されており、読後感の良さと爽快感を与える構成だ。
一方で、ジャンプには“友情・努力・勝利”といった王道テーマがあるが、『魔少年ビーティー』における主人公はそれらとは一線を画し、“魔少年”というタイトルとともに“悪行”をたやすく行う異色の存在であった。それでも作品内では、彼なりの精神的高潔さや独自の正義観、そして友情という精神も同時に描かれており、単なる“悪ガキ”では終わらない深みを備えていた。公一がビーティーを「社会的ダイナマイト、一触即発的、良心罪悪感ゼロ的、猛毒セリフ的、悪魔的計算頭脳的、今世紀最大的犯罪少年」と表現する一方で、彼の言動に揺れ動き、友情を貫こうとする公一自身の姿は、後の『ジョジョ』シリーズに通じる心理描写の原型ともいえる。
続いて『バオー来訪者』は
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