イーロン・マスク氏に最大１兆ドル（約１５０兆円）相当の報酬を支払う案を承認

米電気自動車（ＥＶ）大手テスラの年次株主総会が６日開かれ、イーロン・マスク最高経営責任者（ＣＥＯ）（５４）に最大１兆ドル（約１５０兆円）相当の報酬を支払う案を７５％超の賛成率で承認した。報酬は業績連動型で、株価向上などの条件を達成する必要がある。

　テスラの時価総額を現在の約１・５兆ドルから８・５兆ドルに引き上げることや、自動運転タクシーの運行台数を１００万台に拡大することなどを評価項目として設定し、達成状況に応じて報酬を積み増す。全ての項目を達成すると、１兆ドル相当のテスラ株１２％分がマスク氏に付与される。

　一方、一部の株主は報酬が過大だとして反対しており、妥当性を巡り法廷闘争に発展する可能性もある。

　マスク氏は５月まで「政府効率化省」を率い、７月には新党結成を表明するなど、政治への関与を強めている。テスラの取締役会は、マスク氏を政治活動から遠ざけ、経営に専念させるため巨額報酬を提示した。

　マスク氏は５日時点で４７３０億ドル（約７２兆円）の総資産を持つ世界一の富豪。